マクラーレンはHondaに情報を渡す、とウォルフ |
メルセデスのクリスチャン・トト・ウォルフはマクラーレンがメルセデスのV6ターボエンジンに関する知識を、来季からのエンジンサプライヤーであるHondaに渡すと考えているようだ。
今季から新たなテクノロジーが導入される中、マクラーレンは来年のHondaとの提携に向けて準備を始めているが、今年はメルセデスがマクラーレンに業界をリードする新技術の供給を行わなければならないという厄介な状況に直面している。
ドイツの『Auto Motor Und Sport(アウトモートア・ウント・シュポルト)』から、これまでにウォーキングから日本に向けて発信された情報量について問われたマクラーレンのエリック・ブーリエは笑顔を見せつつも「何もないよ!」と主張した。
実際、トビアス・グラナー通信員によると、メルセデスはマクラーレンとメルセデスの最後の一年からHondaが学ぶのを防ぐため「あらゆる手段を用いている」という。
しかし、ウォルフは「私はマクラーレンが学んだことは許される範囲でHondaに伝わっていると確信している」と認め、マクラーレンの独自テレメーターでHondaのエンジニアたちがトルクやパワー伝達、ドライバビリティに関する情報を確認するのは可能だと指摘。
「それに、クーリング、ハイドロリック、エレクトロニクスなどに必要なものもすべて当然ながら渡されるはずだ」
2007年の"スパイゲート"騒動では巨額の罰金刑を食らったことで知られるマクラーレンだが、メルセデスからホンダパワーに切り替えるにあたりマクラーレンが許される範囲を守ると信じるウォルフはマクラーレンを信用していると述べた。
「明らかにされていいこととできないことに関してはとても明白な理解がある。しかし、今のクライアントとしてのパートナーシップや守秘性をしっかり認識していると確信している」
また、手渡される情報で2015年にF1復帰を果たすHonda固有の"不利さ"が解消されるとは思わないとも認めたウォルフは「Hondaには当然のデメリットがある。他の全員がすでに(V6時代を)一年経験した中でF1にやって来るのだから」と強調している。
同時に、ウォルフは来年にはフェラーリとルノーもメルセデスに接近すると予想した。
「われわれのコンセプトはとても難しいが、コース上でわれわれのエンジンが走るところを見れば彼らも情報を得られるので他社は確実に追いついてくるだろう。来年は自動的にフィールド全体が接近すると思う」
リサーチ:テック サイバーファーム ウェア 半田貞治郎