2014年 04月 25日
ホンダ「エンジンのパワー、制御には自信を持てた」 |
レース1でタルクィーニ選手、レース2でモンテイロ選手がともに3位表彰台を獲得
レース2では4台のHonda Civic WTCCがそろって入賞を果たす
2014年4月20日(日)・決勝
会場:ポール・リカール・サーキット(3.841km)
天候:レース1/雨、レース2/曇り
気温:レース1/12℃、レース2/16℃
コースコンディション:レース1/ウエット、レース2/セミウエットからドライ
「カ ストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム(Castrol Honda World Touring Car Team)」は、第2ラウンドの決勝レースを迎えました。決勝当日、ポール・リカールは朝から雨となり、気温も上がらず肌寒い状況となりました。
レー ス1では、ガブリエーレ・タルクィーニ選手が2番手、ティアゴ・モンテイロ選手は8番手、プライベートチームからHonda Civic WTCCで参戦する「ゼングー・モータースポーツ(Zengő Motorsport)」のノルベルト・ミケリス選手は4番手からレースに臨みます。「プロチーム・レーシング(Proteam Racing)」のメディ・ベナーニ選手は予選10番手でしたが、前戦レース2で3グリッドダウンのペナルティを科せられており、13番手からのスタート となりました。
午後1時15分に開始されたレース1は小雨の中、ウエットコンディションで始まりました。スタートダッシュを決めたタル クィーニ選手がトップに立ち、ミケリス選手がそれに続いて2番手にポジションを上げました。ミケリス選手はすぐに後続にポジションを奪い返され、3番手と なります。トップのタルクィーニ選手も3周目にパスされ、2番手にダウン。タルクィーニ選手2番手、ミケリス選手4番手、モンテイロ選手9番手でレース中 盤を迎えました。
激しい上位争いの中、ポジションを死守していた2番手のタルクィーニ選手ですが、後続が迫り、14周目にパスされて、ポ ジションダウンします。最終的に3位でチェッカーフラッグを受け、今シーズン初の表彰台を獲得しました。ミケリス選手は他車との接触によってステアリング にトラブルが発生した影響で後退を余儀なくされ、7位でフィニッシュしました。モンテイロ選手は8位でフィニッシュし、入賞を果たしています。
午 後5時15分からのレース2は、リバースグリッドとなり、ベナーニ選手はポールポジション、モンテイロ選手は3番手、ミケリス選手は7番手、タルクィーニ 選手は9番手からのスタートでした。天候は曇りで、コース上はまだ濡れている状態でしたが、全車ドライタイヤでのスタートを選択します。
こ の難しいコンディションの中で「カストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チーム」の2人のドライバーは、すばらしいスタートダッシュを決めま す。モンテイロ選手はトップに立ち、タルクィーニ選手は4番手にジャンプアップしました。そして、ベナーニ選手は2番手を追走。一方、ミケリス選手はス タート直後に他車と接触し、ポジションは11番手までダウンします。
タルクィーニ選手は2周目に3番手に上がり、レース序盤にCivic WTCCは1-2-3態勢を築きました。しかし、6周目に3番手を走行していたベナーニ選手が後続にパスされ、5番手にダウン。7周目にはタルクィーニ選 手も同じくパスされて、4番手にポジションを落とします。5秒近いマージンを保ち、トップを走行していたモンテイロ選手でしたが、7周目に起こったアクシ デントによりセーフティカーが導入され、後続との差を詰められます。
続けて起こったアクシデントで、セーフティカーによる先導はトータル 5周に及び、13周目にレースは再開されました。14周目、モンテイロ選手は後続の2台にパスされ3番手にダウンしましたが、そのポジションを守りきり、 表彰台を獲得しました。タルクィーニ選手は4位、ベナーニ選手は5位、ミケリス選手は8位でフィニッシュし、Civic WTCCは4台が入賞を果たしています。
Hondaは第2ラウンドを終え、マニュファクチャラーズ選手権で103ポイントを獲得し、ラン キング2位となっています。ドライバーズ選手権においては、タルクィーニ選手が31ポイントで4位、モンテイロ選手が30ポイントで6位、ベナーニ選手が 16ポイントで8位、ミケリス選手が14ポイントで10位となっています。
ガブリエーレ・タルクィーニ選手(3位/4位)
「スタートはとてもうまくいきましたが、ウエットコンディションでのセットアップは、あまり走りや すいものではありませんでした。コントロールが難しく、レースを通してかなりマシンを繊細に扱わなければなりませんでした。表彰台に立つことができ、先週 末のマラケシュとは気分的にも大きな違いがあります。この結果は、このレースに間に合わせるよう私のマシンを修理してくれたチームの皆に捧げたいと思いま す」
ティアゴ・モンテイロ選手(8位/3位)
「非常にいい状態のマシンでレースを走ることができました。レース1ではあまりうま くいきませんでしたが、レース2では最高のスタートが切れました。タイミング悪くセーフティカーが入り、せっかく築いたマージンを消されてしまったのは残 念でした。ただ、私たちのマシンがよくなっていることは確かですし、チーム全員がすばらしい仕事をしたと思います」
アレッサンドロ・マリアーニ|Castrol Honda World Touring Car Team代表
「レー ス2は優勝できる状況だったと思っています。ティアゴは2番手以下に6秒の差をつけていたのに、セーフティカーが入ってその差がゼロになってしまい、残念 でした。レースに関しては、Honda Civic WTCC全体として非常にいい結果だったと思っています。しかし、ライバルとはまだ差があり、やるべきことはたくさんあります。我々はまだ開発の初期段階 という状況です。今回の結果により、我々が進歩していることは証明されましたし、次の段階に向けて意欲も高まっています」
堀内大資|Civic WTCC開発プロジェクトリーダー
「レー ス1、レース2ともに3位となり、今季初の表彰台を獲得することができました。しかし、両レースともにトップを走っていながら勝つことができなかったわけ で、満足のいく結果とは言えません。今日はウエットとドライの異なるコンディションとなりましたが、どちらにおいてもまだオーバーステアや、コーナーで適 正なトラクションが得られない問題は残っています。レースに向け、フロントのサスペンションをソフトにしたり、リアのジオメトリーを調整してタイヤの温度 が上がるようにセッティングを変えたことで、一定の効果があったと思います。両レースとも、Civic WTCCはすばらしいスタートを見せてくれました。もちろんドライバーも見事でしたが、エンジンのパワー、制御がうまくいっていることの証であり、その点 では自信を持てました。次戦までに、車体の改善をさらに進め、ライバルに少しでも追いつくようがんばります」
リサーチ:テック サイバーファーム ウェア 半田貞治郎
by handasadajirou3
| 2014-04-25 12:35
| モータースポーツ