ホンダや日産、高級車競演 NYモーターショー開幕 |
16日開幕したニューヨーク国際自動車ショーで、自動車大手が米国で人気の高い高級車を相次ぎ公開した。ホンダは今年後半に米国で発売する中型セダン「TLX」、日産自動車は高級SUV(多目的スポーツ車)「ムラーノ」をそれぞれ出展した。利益率の高い高級車分野での販売競争が過熱しそうだ。
「これ以上のタイミングはない」。ショーで登壇した米国ホンダのマイケル・アカビティ上席副社長はこう語った。米国では米連邦準備理事会(FRB)の金融緩和を受け、自動車ローン金利が歴史的な低水準で推移している。米国内の車の平均販売価格は約3万2千ドル(約320万円)と過去最高の水準。消費者の間で「高級車を買うなら今だ」との認識が広がっているようだ。
ホンダが公開したTLXは、米国で展開する高級車ブランド「アキュラ」の主力中型セダンTLの後継車種。車の基本構造のプラットホーム(車台)を新たに開 発し直した。排気量2.4リットルと3.5リットルのアキュラ専用エンジンを搭載し加速性能を高めたほか、アルミニウムやマグネシウムなど燃費改善につな がる軽量素材を増やした。
日産が公開したムラーノも、SUVの品ぞろえの中で上級車種と位置付ける。新型の価格は未公表だが、現行車は3万ドル弱から。車体に流線形の凹凸をふんだんに採り入れ、SUV愛好家が好むとされる「力強さ」を強調したデザインとした。
米国勢ではゼネラル・モーターズ(GM)が高馬力のスポーツ車「コルベットZ06」のオープンカー・タイプを出展した。シボレーブランドで14種類の高級 スポーツ車を展開するとした。フォード・モーターも同社が手がける車で最も売れている小型車の新型を初公開する一方で、スポーツ車「マスタング」のアピー ルにも力を入れた。
リサーチ:テック サイバーファーム ウェア 半田貞治郎