ホンダは12月20日、『フィット ハイブリッド』の自動変速機制御コンピュータに不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。

対象となるのは、『フィット ハイブリッド』1車種で、2013年7月17日~12月3日に製造された3万6100台。

基準不適合発生箇所や状況は以下の3つ。

7速DCT型自動変速機を搭載した車両において、エンジン制御ユニット(ECU)のプログラムが不適切なため、低車速でアクセルをオフにした際、エンジン にかかるモータの充電負荷よりエンジン出力が低いため、エンジン回転数が低下することがある。そのため、エンジンの回転が不安定になりエンストするおそれ がある。(停止後の再起動及び走行は可能)

7速DCT型自動変速機を搭載した車両において、トランスミッションドライバユニット(TDU)のプログラムが不適切なため、車両起動時にギヤチェンジ用 アクチュエータの出力を監視している2種類のIC間でクロック精度に差があり、起動準備が完了しているにもかかわらず未完了と誤判断することがある。その ため、メータディスプレイのトランスミッション警告灯が点滅し、「トランスミッション点検」の表示が点灯するとともに、駐車状態から起動しなくなるおそれ がある。また、車両起動時にプログラムが立ち上がる際、起動に必要な一部データを消去してしまうことがある。そのため、パワースイッチを押しても駐車状態 から起動しなくなるおそれがある。

7速DCT型自動変速機を搭載した車両において、ハイドロスタティッククラッチアクチュエータ(HCA)のプログラムが不適切なため、クラッチの締結力を 制御するピストンの移動量を検出するセンサが移動量を誤検知することがある。そのため、HCA内部異常と判断し、メータディスプレイのトランスミッション 警告灯が点滅し、「トランスミッション点検」の表示が点灯するとともに、発進や後退ができなくなるおそれがある。

全車両、エンジン制御ユニット(ECU)または、トランスミッションドライバユニット(TDU)、ハイドロスタティッククラッチアクチュエータ(HCA)のプログラムを修正する。

不具合発生件数は362件で、市場からの情報により発見した。
事故は起きていない。